- 2015/08/10
https://sindansiken.xyz/2003-2/
「この回答は以下を前提としています」
1
B社の強みである「商品開発力(味の改良)」と「蓄積された顧客リスト」を最大の経営資源として定義します。
2
大手競合(X社・Y社)との差別化要因を、規模の経済ではなく「専門性と先行優位性」に見出します。
3
Tコンビニとの取引終了を「自社ブランド構築への転換点」と捉え、脱下請け(OEM依存からの脱却)を戦略の柱とします。
第1問(大手参入後も棚を維持できた理由)
理由は、①B社商品が先行者として高い顧客支持と実績を得ていたこと、②「良く噛むと味わい深い」独自の製法が大手の商品と差別化されていたこと、③大手1社に依存せず供給源を複数確保したい本部のリスク分散意図があったため。(100字)
第2問(B社の採用戦略)
(設問1:OEM供給のメリット・デメリット)
メリットは、自社営業力が弱くても安定した稼働率と売上を確保でき、有名店の要求に応えることで技術力が向上する点。デメリットは、発注側の意向に左右され価格決定権がなく、自社ブランドが育たないため代替品が出た際に契約終了のリスクを負う点。(120字)
(設問2:法人向け贈答品の重要性)
理由は、法人を通じた配布により、自社商品の味を知る潜在顧客との接点を低コストで創出できるため。また、商品に満足した受贈者が直接注文を行うことで、通販事業の「優良な個人顧客名簿」を効率的に蓄積できるため。(100字)
(設問3:久助の販売に関する判断)
近隣住民との良好な関係構築や廃棄ロスの削減、現金収入の確保に繋がるため継続すべき。ただし、自社ブランド構築後は、ブランドイメージを損なわないよう販売場所や見せ方に配慮が必要。(60字)
第3問(潜在的参入者)
① 異業種からスナック菓子市場へ参入を図る大手食品メーカー。
② 独自性のある地方菓子を全国展開しようとする有力な地域限定メーカー。
第4問(今後の戦略)
(設問1:自社ブランド構築の重要点)
①「10年で50種類」の夢を活かし、他社に真似できない「味の多様性と専門性」をブランドの核とすること。(50字)
②OEMで培った品質を「創業時の屋号」と結びつけ、物語性のある自社ブランドとして一貫した発信を行うこと。(50字)
(設問2:会員組織の活用と効果)
活用法は、新商品の試食モニターやアンケートによる嗜好把握、会員限定商品の先行販売を行う。効果は、顧客との双方向の対話を通じてファン化(ロイヤルティ向上)を促進し、広告費を抑えながら安定したリピート売上を確保できることである。(100字)
【診断士の視点:総評】
下請け脱却の好機
Tコンビニとの契約終了は一時的には痛手ですが、
B社が「自社の味」を自社の名前で売るための絶好の機会です。
名簿は宝の山
通販部門にある「住所と氏名のリスト」は、
大手には真似できないB社独自の「直接つながれる顧客」です。
これをデジタル(インターネット会員)に移行・統合することが、
今後の成長の鍵を握ります。
確信度:93%
理由:
事例Ⅱの定石である
「差別化」
「CRM(顧客関係管理)」
「ブランド化」
を与件の事実に即して構成しているため。)
この情報の限界
事例Ⅱはマーケティングの知識が問われますが、
同時に
「財務(売上4割を失った後の資金繰り)」や
「組織(パートの雇用維持)」
といった事例Ⅰ・Ⅳの視点も、
社長を落ち着かせるための助言には必要になります。