令和2年度 中小企業診断士2次試験分析会【三好隆宏 講師】

担当は三好隆宏講師で、
試験直後の全体的な傾向や
各事例(事例Ⅰ〜Ⅳ)のポイント、
受験生の陥りがちな罠などを
詳しく解説しています。

全体的な傾向

これまでにない変則的な出題タッチ

従来のパターンや
過去問の対策だけでは戸惑うような、
要求のタイプや
切り口が異なる問題が多く見られました。

制約条件の厳守が合否を分ける

根拠が薄い、
あるいは抽象度が高い問題が多かったため、
問題文の制約(与件文の条件)を
正確に捉えて
回答を組み立てられたかどうかが重要になります。

各事例のポイント

事例Ⅰ(組織・人事)

従来のような「理由」や「要因」の分析だけでなく、
第1問で「経営ビジョン」そのものを問われたり、
第2問で「手順(ステップ)」を記述させるなど、
回答の編集が難しい問題が並びました。

最終問の
「人事制度の確立に向けた留意点」は
与件文に直接的な根拠が乏しく、
公平性や透明性といった
抽象度の高い一般的なフレームワークを
うまく複数列挙できたかが
得点の鍵となります。

事例Ⅱ(マーケティング・流通)

観光地を舞台にしながらも、
コロナ禍の影響を考慮させない前提のためか、
観光客に関するテーマが
一切出ない変則的な設定でした。

第2問の
「望ましい取引先構成の方向性」は
配点が30点と高く、
30代〜40代女性に限定されない
「製品用途の多様さ」に着目して、
新規取引先を
どう広げるかという制約を
外さずに書けたかで大きな差がつきます。

事例Ⅲ(生産・技術)

問題の構造自体は従来通りですが、
第2問と第3問のどちらも
「納期遅延の対応策」
を問うており、
問題点の切り分け
(営業面、製造面、IT活用面)に
最大の神経を使う事例でした。

「IT化」だけで
解決できない業務プロセス
(営業の手順変更や受注内容を考慮した生産計画)
を第2問で手堅く抜き出し、
第3問のIT活用と回答を
重複させない工夫が必要です。

事例IV(財務・会計)

計算処理自体は
決して複雑ではないものの、
見かけ上の処理ボリュームが非常に多く、
時間内にどれを優先して解くか
(あるいは捨てるか)
の判断が求められました。

第2問の設問1
(損益分岐点売上高)は
限界利益の概念を
本質的に理解していれば
一発の式で解けるため、
ここや第1問の経営分析といった
「確実に取れる問題」を
バチッと片付けられたかどうかが
合否に直結します。

講師からは最後に、
「この試験は手応えがなくても
合格しているケースが多いため、
発表までは結果を気にしすぎず、
勉強のために我慢していた読書や
家族サービスなどに
有意義な時間を使って
リフレッシュしてください」

受験生へのエールで締めくくられています。

 

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