- 2022/01/14
津田講師が登壇し、
受験生への労いの言葉とともに、
各事例(事例Ⅰ〜Ⅳ)の難易度や分析、
解答の方向性について詳しく解説しています。
以下に、
動画内で語られている
全体総括および
各事例の重要ポイントをまとめました。
📊 全体の総括(受験生アンケート結果)
講師が独自に集計した
受験生のリアルな声(アンケート)に基づき、
以下の傾向が示されました。
最も難しかった科目
事例Ⅳ(67%)、次いで事例Ⅲ(33%)
最も対応しやすかった科目
事例Ⅱ(57%)、次いで事例Ⅲ、事例Ⅰの順
事例Ⅳは圧倒的なボリューム感から
多くの受験生が苦戦した一方、
事例Ⅰは変化球的な設問があったものの
オーソドックスな処理で対応できたため、
難しかったと答えた人は
0%という結果でした。
【事例Ⅰ】老舗の蔵元(A社)
これまでにない
「変化球的な問題要求」
(経営ビジョン、手順、能力など)
が出題された点が特徴です。
「問われたことにストレートに答える」
という基本姿勢が命運を分けました。
第1問(設問1・2)
A社を買収した祖父の経営ビジョンと、
ベテラン従業員を引き継いだ理由の組織論的考察。
M&Aのメリット(シナジー)や、
地域の活性化という与件文の強調表現を盛り込む。
第2問(情報システム化の手順)
ベテラン女性社員の業務引き継ぎとIT化。
「手順」を問われているため、
時系列やステップを意識して書くこと。
事例Iらしく
「暗黙知の形式知化」という
切り口でまとめるのがポイント。
第3問(右腕である執行役員の能力)
新規開拓につながる
「提案力」や
「コミュニケーション能力」、
杜氏と営業の「橋渡し(調整能力)」を多角的に記述する。
第4問(人事制度の留意点)
年功序列や前近代的な経営からの脱却。
「公平性・透明性」の担保や
「グループ全体のバランス」がキーワード。
非正規社員が半数を占める点への配慮も加点要素。
【事例Ⅱ】ハーブの栽培・加工企業(B社)
ヘルスケア市場の拡大という
「機会」がある一方で、
大口顧客(Z社)への依存や
自社ブランドの弱さといった
「弱み」をどう克服するかがテーマでした。
第1問(SWOT分析)
強み(無農薬・高品質の栽培ノウハウ)
弱み(Z社依存)
機会(ヘルスケア市場の拡大)の整理。
脅威の切り分けが難しく、
市場内の競争激化や
地域活力の低下をどう捉えるかが鍵。
第2問(取引先構成の方向性)
30〜40代女性向けの商品を扱う
Z社への依存度を下げ、
ターゲットを
「高齢者」や
「20代・50代」へ多様化させる方向性を導く。
第3問(アンゾフのマトリクスとコミュニケーション)
ネット通販への展開は
「新市場開拓戦略」
(BtoBからBtoCへの転換)」
と捉えるのが妥当。
単なるニーズ収集に留まらず、
顧客を製品作りに巻き込む
「共創」(双方向コミュニケーション)
によるロイヤルティ向上が重要。
第4問(島の観光プログラム)
大都市圏のユーザー
(癒やし・安眠ニーズ)
をターゲットにした
「滞在型プログラム」の提案。
島のイベントや
食(祝いの膳など)といった
島独自の資源を活用し、
島民との交流を通じて
ファン(関係人口)化を図る。
【事例Ⅲ】金属製品製造業(C社)
多くの受験生が
「設問間の切り分け」に最も苦労した事例です。
すべての問題が
「納期遅延」に紐づいているため、
IT化の前に
「業務ルール(基準)の整備」
を行うという構造的理解が必要でした。
第1問(強み・弱み)
強みはモニュメント製品に活かせる
「溶接・研磨技術」
弱みは納期遅延につながる業務プロセスの不備。
第2問(営業・製造の問題点と対応策)
営業では仕様確定前に
本契約を結んでいるプロセスが問題。
対応策として
「仮契約」の段階を踏むなどのプロセス変更を提案。
製造では、
加工難易度を考慮しない
「納期基準の生産計画」が問題であり、
生産計画の基準そのものを見直す必要がある。
第3問(社内IT活用)
第2問のルール変更を踏まえた上で、
基準の標準化や、
「情報共有による打ち合わせ」
(作業者間・営業間)
の効率化に
ITをどう活かすかを助言する。
第4問(モニュメント製品の拡大)
立体的な曲線形状に対応するため
「3次元CAD」への移行を検討する。
また、
チーム間の技術格差を埋めるための
「技術の標準化・育成(多能工化)」
を盛り込む。
【事例Ⅳ】財務・会計(D社)
計算の煩雑さと
圧倒的なボリュームがあり、
試験現場での
「捨て問(後回しにする問題)」
の判断が明暗を分けました。
第1問(経営分析)
効率性(棚卸資産回転率)が優れている一方、
収益性(売上高経常利益率)と
安全性(自己資本比率・負債比率)が
劣っているというオーソドックスな分析。
第2問(CVP分析)
途中で変動費率が変わる
(2段階)変則的な損益分岐点売上高の計算。
現場での対応力が試された。
設問2のキャッシュフロー計算は
ボリュームが多く後回しが正解。
第3問(企業買収・リスク)
負ののれんに関する知識問題と、
買収対象企業(E社)が
当期純損失を計上していることに対するリスクの指摘。
(ここは確実に得点したいポイント)
第4問(ROIと業績評価)
セグメント別の当期ROIの計算。
(サービス問題)
設問3の取締役の業績評価については、
規模の異なるセグメントを
「比率(ROI)」だけで評価することの
不公平性や問題点を指摘する。